「ホスピタリティ・コーディネータ」とは?おもてなしを経営に活かす方法

「ホスピタリティ・コーディネータ」という資格をご存じでしょうか。名前のとおり、接客の必須知識であるホスピタリティを学んで仕事に活かすという資格です。もちろん、普段から利用者と接する介護スタッフにも役立つ資格です。今回は、ホスピタリティ・コーディネータを取得するメリットや、施設の経営に活かすための方法についてご紹介します。

「ホスピタリティ・コーディネータ」とは?

「ホスピタリティ・コーディネータ」は『日本ホスピタリティ推進協会』が認定する資格です。そもそも「ホスピタリティ」とは「おもてなし」を指す言葉であり、接客業はもちろんのこと、介護スタッフにも関わりが深い考え方でしょう。ホスピタリティの基本を理解して実践できるようになる資格が、「ホスピタリティ・コーディネータ」となります。

似た言葉に「サービス」がありますが、サービスはお客様と提供者の間に主従関係ができるため、お客様の要望を満たすことが優先されます。一方、ホスピタリティは「対等な関係」をつくり信頼関係を築くことが目的なので、サービスとは意味合いが異なるのです。

資格取得で身につくスキル

学習内容・受験資格・メリット(身につくスキル)など、概要について紹介します。

学習内容と資格取得のメリット

資格取得には講習会(筆記試験・プレゼンテーションを含む)への参加や実践活動レポートの提出が必要になります。講習会で学ぶ内容は現場で使う実践的な手法だけではありません。ホスピタリティの基本理論や歴史的な背景を理解し、そのうえで実践のなかで使える知識とスキルが習得できるように学習スケジュールが組まれています。

そのため、介護スタッフが資格を取得すると、日々行われる利用者や来客との会話にすぐに役立てることができるでしょう。また、資格取得後には施設で講師として活動することができます。

受講資格と学習期間

資格講座を受講できる人は、「企業や団体の企画・営業・人事研修・管理者」や「ホスピタリティ関連業務3年以上の経験者」などとなります。そのため、新人ではなく企業の指導者や実務経験者が受講するケースが多いようです。「ホスピタリティ・コーディネータ」の養成講座は、『日本ホスピタリティ推進協会』のホームページから申し込むことができます。

 

介護施設の「強み」になる

「ホスピタリティ・コーディネータ」である介護スタッフには、高い接客スキルが期待できます。経験を積んだ介護スタッフが「ホスピタリティ・コーディネータ」の資格を取得すれば、施設内の研修などを通して他の介護スタッフにもホスピタリティの基本を伝えることができるでしょう。施設の介護スタッフ全員がホスピタリティを実施し、質の良い接客を実施できるようになれば、利用者本人やご家族から好印象を持ってもらえるでしょう。

本来、ホスピタリティとは報酬を目的としたものではありません。しかし、介護スタッフがホスピタリティを身につければ、施設の「長所(強み)」になり、利用者数の増加や業績アップにもつながることが考えられます。また、このような強みであれば、同業者との差別化を図ることも容易になります。

経営戦略にも活かせる資格

介護は人と接する職業です。ホスピタリティの有無で、利用者本人やご家族からの満足度や信頼度に影響を及ぼすでしょう。施設全体で「ホスピタリティ」を実施すると、施設の評判も良くなる可能性が高いのです。したがって、経営戦略の面から見ても、介護スタッフの「ホスピタリティ・コーディネータ」の資格取得にはメリットがあるといえるでしょう。 利用者から「この介護施設を選んで良かった」と思ってもらうためにも、介護スタッフへの資格の取得奨励を検討してみませんか?

介護の業務改善事例については、こちらでも紹介しています。
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参考:

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