定着率・人材育成に悩んでいませんか?エニアグラムを使った改善法

介護スタッフ同士のコミュニケーションに悩んだことはありませんか? 人材育成やスキル・モチベーション向上の面から見ても、各介護スタッフとの会話は必要なものです。しかし、ときには「会話が噛み合わない」「相手の考えていることがわからない」と感じることもあるでしょう。今回は、エニアグラムを使って相手への理解を深め、定着率や人材育成に役立てる方法についてご紹介します。 

なぜコミュニケーションの促進にエニアグラムが効くのか?

まずは、「エニアグラムとは何か」「介護現場に取り入れると、どんな効果があるのか」の基本的な2点について見ていきましょう。

そもそもエニアグラムとは何か?

もともと「エニアグラム」は図形を指す言葉ですが、近年では人の性格を9つのタイプに分ける心理学(性格分析)として使われています。

エニアグラムによる性格分析は、自分について理解を深めるだけが目的ではなく、ほかの人について理解するためにも用いられています。ほかの人の性格タイプとその特徴を知れば、その人に合わせた言動をとることができ、よりスムーズなコミュニケーションにむすびつけることができると考えられているからです。つまり、相互理解を深めて良い人間関係を作っていくうえで役に立つツールとして注目されているのです。

そのため、エニアグラムは社内研修や人間関係改善・カウンセリングなどの目的で、さまざまな企業に導入されています。

介護スタッフに及ぼす影響

人の性格や考え方はそれぞれ違います。そのため、介護スタッフに同じ指示を出したとしても、反応は1人ずつ異なるでしょう。人によって意見が異なるのは自然なことですが、仕事に集中しているとその事実を忘れてしまうことがあります。

エニアグラムでは「人によって意見が違う」ということを改めて学び、ほかの人たちの気持ち・思考・行動の傾向などの理解に役立たせます。相手の思考を知れば、その人に合った接し方できるようになり、人間関係の改善が期待できます。

施設内のコミュニケーションがスムーズになれば「現場での風通しがよくなる」「介護スタッフが気持ちよく働けるようになる」などの効果が期待でき、定着率の向上につながるでしょう。

エニアグラムの現場での導入例

では、エニアグラムを扱った介護施設では、どのような効果が表れたのでしょうか? 取り組み事例と研修に参加した介護スタッフの感想についてご紹介します。

 

デイサービスセンターでの取り組み

『公益財団法人 介護労働安定センター愛媛支部』が平成27年度に行った「新人介護職員定着促進プロジェクト」。その一環として、『デイサービスセンター丹原』でエニアグラムを使った取り組みが行われました。

【方法】

同施設ではエニアグラムの実施に加え、同タイプで2人1組を作り1分間対話と他己紹介を行いました。

【効果と介護スタッフの声】

  • 「自分とはタイプが異なる人と一緒に働いている」という、他者への理解が職場全体に芽生えました。
  • 介護スタッフに「言葉を選ぶ」という意識が芽生えました。実際に「〇〇をしてくれたら助かる」という会話を耳にするようになったそうです。
  • 研修に参加した介護スタッフによると「仕事への取り組みや感じ方の違いでストレスを感じることが多かったが、エニアグラムを実施してみて、個々の違いが理解でき、違っていて当たり前だと思えた」との声もあったとのことです。

※参考資料:「新人介護職員定着促進プロジェクト取り組み事例集」より抜粋

エニアグラムの効果的な活用法

先にふれた「新人介護職員定着促進プロジェクト」は今治市の『特別養護老人ホーム寿山苑』でも行われました。同施設ではエニアグラムの結果を壁に貼り、エルダー(先輩スタッフ)と上司はその結果を育成方針の参考にしています。

この事例のように、エニアグラムはメンター制度(先輩職員との相談により、新人職員の悩み解消を促す制度)などに利用することができます。介護スタッフ同士の相互理解に役立つというエニアグラムの特徴を考えあわせると、ほかの人材育成制度と上手く組み合わせることで、定着率の向上や人材育成へのより高い効果が期待できるでしょう。

相互理解を深めて働きやすい介護現場へ

人によって感じ方・考え方は異なります。介護スタッフ間でお互いの性格タイプの違いを認識できるようになると、介護スタッフ同士の意見の食い違いによるストレスが減り、職場における人間関係の改善が期待できます。また、効果的な人材育成にも役立たせることができるでしょう。定着率や若手スタッフの育成に悩んでいる方は、エニアグラムを活用してみませんか?

 

参考:

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