なぜ進まない?介護現場のIT化、その理由と対策に迫る

介護現場のIT化が叫ばれ、各施設がこぞってIT化を視野に入れていく中で、なかなかIT化に踏み切れない施設も少なくありません。今回は介護現場のIT化が進まないその理由と対策に迫っていきます。

介護施設にIT化は必要! その理由とは

介護施設において本当にIT化が必要なのかと考える人もいるでしょう。しかし、日本政策金融公庫総合研究所の研究では、介護施設こそIT化が必要としています。その理由を詳しく見てみましょう。

ケアレスミスを防ぐことができる

手書きの書類では、どうしても字に癖があって読みにくかったり、漢字の記入ミスなどによって正確に伝えることが難しくなったりする場合があります。また、一時的に伝えたいことを、記録の隅に貼った付箋やメモで残しておく、ノートやホワイトボードに記入しておくという施設も多いですが、それではメモや付箋を紛失してしまった場合や、ノートやホワイトボードを見逃してしまった場合に、伝達漏れが生じてしまいます。1つの伝達漏れによって、介護施設全体が利用者からの信頼を失うこともあり得ます。こういったケアレスミスもIT化することで防ぐことが可能となります。

業務の時間を短縮でき、残業をゼロにすることも可能

介護業務は何かケアを行うたびに記録に残すことが求められます。しかし、紙媒体ではどうしても、現場で記入したメモ書きを改めて清書しなければならないため、記録のために残業をするスタッフは少なくありません。記録物をすべてIT化すると、手軽に記録を行うことができ、また清書する必要もなくなります。その結果、記録をため込むことが減り、業務の時間も大幅に短縮することができるでしょう。

なかなか施設にIT化が進まないその理由とは

では、介護施設においてIT化がなかなか進んでいない現状について、その理由を分析してみましょう。

IT機器を使いこなせない職員が多い

介護業界でIT化が進まない最も大きな理由には、職員がIT機器を使いこなせないことが挙げられます。介護施設で働く世代は20~40歳代が多いといわれているものの、働く世代の幅はかなり広く60歳代の職員もいます。現在ではスマートフォンの普及により、職員がIT機器に触れる機会は増えていますが、介護現場で使われるIT機器はスマートフォン型だけではなく、パソコン型などさまざまなものがあり、これらのIT機器を使いこなすことが難しいと感じる職員は少なくないのです。

IT機器導入のための知識がある職員が少ない

介護業界では紙媒体の記録などが今でも使われており、なかには紙媒体の記録でないと施設間での記録のやり取りを受け付けないという施設もあります。このような業界の特性から、介護業界ではIT関係の知識のある職員が少ない傾向にあります。そのため、施設へのIT機器の導入がスムーズにいかない場合が多く見られます。

また、高額なIT機器およびソフトウェアを導入したものの、介護業界に明るくない企業によるサービスであったため、実際の介護現場では使いにくく、定着にむすびつかなかったという例もあります。

介護施設のIT化、その対策とは

以上のことを踏まえたうえで、介護施設のIT化を進めていくにはどのような対策をとるとよいのか考えてみましょう。

職員のITスキル向上がカギとなる

介護業界のIT化を進めるためには、職員のITスキルを向上することがカギとなります。施設の教育にIT関連のスキルの習得を盛り込み、職員の学習時間を確保するとよいでしょう。パソコンそのものに不慣れな世代も多いので、マウスの使い方、キーボードの使い方を習得するだけでも、介護の記録において不自由なくIT機器を利用して仕事ができるレベルにまで達することができると考えられます。先ずは、IT機器に触れてみる機会を作ることによって、IT化は難しいという先入観を取り除くことから初めてみましょう。

職員が使いやすいIT機器の選択

介護現場のIT化を図るうえではIT機器の選択も重要となります。タブレット型、スマートフォン型など、自施設の職員が使いこなせそうなIT機器を慎重に選択しましょう。IT機器を活用することによって職員の仕事がはかどるようになると、それを契機にIT化がぐっと進むかもしれません。

専門業者に相談してみよう

現場の職員が介護記録などにIT機器を使用している例は依然として少なく、全体の3割に満たないほどとされています(アイホン調べ)。しかし、ITを積極的に活用することで、業務時間の短縮、作業の効率化を図ることが期待されますので、これからは介護業界のIT化は避けて通れないと考えられます。IT機器およびソフトウェアを提供する業者の側でも、IT化を進めやすく職員に使いやすくする工夫が進められています。現在IT化を検討しているものの、知識がなくて導入が進まないという場合には、ぜひ一度専門の業者に相談をしてみてはいかがでしょうか。

介護の業務改善事例については、こちらでも紹介しています。
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参考:

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