「困った」な場面から考えるコミュニケーションの方法とは?

介護現場のみならず、どんな現場でも問題となっているのが過重労働ですが、実は社内でのコミュニケーション不足が関係しているのかもしれません。そこで今回は仕事中の「困った」な場面からコミュニケーションの方法を考えます。適切なコミュニケーションを意識するだけで仕事の負担が軽くなるかもしれません。

困ったその1 職場内の人間関係が悪い

介護業界の職員が退職理由に最も多く挙げる人間関係に焦点をあててみましょう。

2007年に第一生命が行ったアンケート調査によると、女性の比率が多い職場ほど職場内の人間関係トラブルが多いという結果が出ています。介護現場は一般の会社と比べると女性の比率が多い職場であることからも、人間関係のトラブルは少なくないことが推測されます。また、同調査では職員同士の交流不足はストレスを高めるという結果も出ています。

それでは、職場の人間関係を改善するためにはどのようなアイデアがあるでしょうか。

相手の顔を見てのコミュニケーションを欠かさない

相手に誤解を与えずに良好にコミュニケーションをとる方法としては、やはりフェイスツーフェイスが最適です。相手の顔を見てコミュニケーションをとることで、言葉だけでなく表情や雰囲気からも相手の思いを読み取ることができるため、誤解が原因で生じる人間関係の悪化を未然に防ぐことができます。

近年、介護業界でもIT化が進み、職場内でメールのやり取りをする機会も増えてきています。メールに関しても、前述の調査では時間を気にせず気軽に送れる一方、意図していることがきちんと相手に伝わっているのか不安であるとする声があがっており、長所と短所が上位に混合するという結果となっています。また、メールの文面からだけでは、相手の意図を読み取れないこともあります。人間関係を良好に維持するためには、大切な話はメールに頼りきりにするのではなく、直接コミュニケーションをとることを忘れないようにしましょう。

困ったその2 報連相をしてくれない

報連相とは「報告」「連絡」「相談」の頭文字をとったものです。今までの報連相はそのやり方にこだわる指導が多く、報連相をするまでの過程については重要視されていませんでした。その結果、上司が忙しそうにしているので良かれと思って報連相を控える、上司がどこにいるかわからないときには報連相を行わないなど、コミュニケーション不足につながっています。これを改善するツールが一般社団法人日本報連相センターで新たに掲げている真・報連相となります。

真・報連相の考え方を取り入れよう

真・報連相とは「目的」「環境(相手)」「自己」の3つの視点から手段をとらえて、報連相のやり方や手段を固定化しないで考えるというもので、要約すると全体の状況を見て相手が理解しやすいように報連相をする、ということです。

例えば、上司が利用者の対応に追われている最中に報連相をしても、自分の仕事に集中している上司には全く伝わらないでしょう。報連相をした本人には報連相をしたという認識があっても、相手に伝わっていなければ無意味なものとなります。上司へ自分の仕事の進み具合を報告するためには(目的)、上司が仕事を終了させたタイミングで(環境)、自分の伝えるべき現状を報告する(自己)とすれば確実に上司への報告ができます。このように、目的を明確にして環境に応じて報連相のやり方を変えるような質の高い仕事の進め方についてスタッフ間で再確認するとよいでしょう。

また、上司としても部下が確実に報連相を実施できるように配慮する必要があります。介護の業務で唯一職員が全員同じ場所に集合できるのが利用者の食事準備のときです。日頃は業務に追われてタイミングをなかなか作れなくても、全員が集まっているときには報告を受けられるような環境を上司が積極的に作ることで、報連相をしてもらえないという問題が解決できると考えられます。

困ったその3 “今どき新人”の対応の仕方がわからない

もうすぐ新人職員が入職してくる時期となります。その際の上司の悩みとして多くあがるのが、今どきの新人への対応方法です。

日本生産性本部によると平成28年度入社の新卒者たちは「ドローン型」といわれており、スキルアップをすることによってさまざまな場面での貢献が期待できる一方、上司や先輩の関わり方によっては早期離職が懸念され、長時間労働などルール外の働き方には不適応という世代であったとされています。また、飲み会や職場のイベントへの参加を拒否する傾向であるもののランチならばOKという人が多いという結果も出ています。

新入社員世代の特徴を把握してコミュニケーションの方法を選択

現在の新人は、ひと昔前まで通用していた飲み会というコミュニケーションが通用しない世代となります。

そこで、新人と積極的にコミュニケーションを図りたい場合は勤務時間内、例えば一緒に昼食をとる、終業後に15分ほどお茶やお菓子を食べながらコミュニケーションをとるというような方法を選択することが良いでしょう。

また、草食系の人が多い一方で、専門性を高めてさらに飛躍したいという願望を持っている人が非常に多い世代でもあります。ひと昔前の新人のように頭ごなしに指示をして体で覚えさせるというよりも、利用者の状況を密に情報共有して自分ができる、利用者が必要としているケアを自分で考えて実施させるというような関わり方をすると、新人との距離感も縮まるものと考えられます。

上司の働きかけがカギとなる

コミュニケーションの方法にはさまざまなものがありますが、これらを活かすためには、上司にあたる職員から部下に積極的に働きかける必要があります。職場の環境を良くするのも、部下の働きぶりを向上させるのも上司にかかっているといっても過言ではありません。上司からの働きかけが、スタッフ間のコミュニケーションを促し、人間関係の改善につながる結果となる場合もあるでしょう。職場のコミュニケーションの活性化に向けて、すぐにできるところから始めてみましょう。

介護の業務改善事例については、こちらでも紹介しています。
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参考:

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