知っておきたい!介護記録のキホンについて

介護の仕事をしていくうえで欠かせないのが介護記録です。今回は、介護記録のキホンをご紹介します。これから介護職へ就く方だけではなく、中堅、ベテランの介護職の方々も、今回の記事をきっかけに今一度自分の記録を見直してみてはいかがでしょうか?

介護記録とは

まずは、介護記録とは何かということを再確認しましょう。

介護記録は、介護施設に対して介護法に基づき厚生労働省が定めています。例えば、「介護老人保健施設に係る規定を記した指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準」では、第37条に諸記録の整備を定めています。また、特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準でも、記録の整備について第9条に明記されています。

これだけ見ると、介護記録は法に定められているから書かなければならないと思われるかもしれません。しかし、介護記録の目的はそれだけではありません。当たり前のことですが介護という仕事は1人ではなく、チームで行うものなので、チーム全員による統一したケアの提供のためには介護記録は重要です。また、記録を見ることで振り返りや学びを深めることができ、ケアの質を高めるのに有効です。利用者やその家族から訴訟などを起こされた場合には、介護記録が法的根拠となり自分の身を守ってくれることがあるでしょう。介護記録は単に法で定められているから必要なのではなく、記録することにはさまざまな意味があるのです。

介護記録の書き方とは

介護記録の敬語と敬称の書き方

利用者や家族を敬う気持ちを込めて敬語で表記すると思われている方がいるかもしれませんが、介護記録では尊敬語や謙譲語を使用することで読み手に誤解を招く可能性があります。そのため、敬語を使う必要はありません。また、敬称も同じ理由から「~さん」で良いとされています。ただし、施設で「~様」や「~氏」と統一している場合もあるため、その際には施設の定めている書き方に従いましょう。

過去形と現在形の区別

介護記録では見たことや起こった事象をリアルタイムで書くことはありません。そのため、文体は一般的に過去形となります。しかし、介護記録の中でも唯一現在形で記入しても良いところがあります。それは利用者の訴えとその際に行った処置についてです。患者の訴えは「○○が痛い」など現在形で訴えられることが多いはずです。また、行った処置も以後その処置を行わない場合は過去形ですが、多くは処置を継続して経過を見ているはずです。そのため、この2点に関しては現在形でも良いとされています。

やっちゃダメ!? 介護記録のNG集

ここで実際の介護記録を例に、介護記録でやってはいけないNGをご紹介します。介護の現場では起こりうる事例ばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。

利用者の思いは口に出されない限り記録に書かない!

介護記録でよく見かける表現に「○○さんが不服そうな顔をしている」や「○○さんが嬉しそうに笑顔を見せた」などがあります。本人たちが不服である、嬉しいということを口に出していなければ、このような記述も書き手の主観で書かれているという扱いになるためNGです。「○○さんが顔をしかめている」や「○○さんが笑顔を見せる」など事実のみを書きましょう。

要約せずに見たこと、されたことをそのまま記録にしよう

介護記録は法的な根拠やその事象の証拠として使われるため、起きたことは要約せずに記載してください。よくある表現に「○○さんに暴力を振るわれた」「暴言を吐かれた」がありますが、これだと何をされたのか、どういう状況なのかがわからず、証拠としては不十分となります。「○○さんが左手で介護士の右手を3回平手で叩いた」や「○○さんが介護士に向かって大声で『この馬鹿』と言った」などのように、されたことや見たこと、言われたことをそのまま記録に残しましょう。

介護記録を正しく書いて一目置かれる存在に!

介護記録を正しく書くことは、利用者の状況の把握につながり、スタッフみんなの介護業務に活かすことができます。前の人が記録を正確に書いてくれていれば、これほど次の介護がやりやすいことはないでしょう。キホンに則った正しい介護記録を書いて、スタッフみんなから一目置かれる存在をめざしましょう。

介護の業務改善事例については、こちらでも紹介しています。
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参考:

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